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【小橋賢児特集①】世界のエンターテインメントに足りないと感じたものを全部取り入れた唯一無二のキッズパーク
2019.12.19

大人も子供ももっと世界を広げてほしい
Puchu!がそのきっかけの
場になれたら嬉しいですね

Puchu!のコンセプト作りから具現化する全ての工程をプロデューサーとして統括してきた小橋賢児さんに、Puchu!が誕生するまでの経緯や、製作過程で模索し、こだわった点、またPuchu!のあり方について伺った。

親になって初めて気づいた!
日本は子連れで行ける場所が圧倒的に少ないという現実

息子が生まれてから奥さんはもちろん、僕の生活も一変しました。週末は子供をどこへ遊びに連れて行こう?どこでご飯食べよう?と考えていろいろ連れて行ってみるんだけど、レストランに行っても、プレイスペースに行っても、「子供が来る場所だからしょうがないか」というしつらえであったりサービスであったりなんだかとても残念な印象で。行く先行く先で同じように感じて「子供の遊び場がアップデートされてない」と。さらには一緒にいるパパやママの顔もみんな疲れてて。子供のためだから仕方ない的な。それってすごい勿体ないし、自分自身も息子を連れて行きたい!と思える施設がないと感じていたんですよね。そんな時にPuchu!の依頼をいただいてプロデュースすることになったんです。プロデューサーとしても父親としてもまさにというタイミングでした。

未来を生き抜く子供たちに必要な感覚ってなんだろう?そのために親が与えてあげられるきっかけを作りたかった

Puchu!のコンセプトを作る際に最初に考えたのが子供の未来ってどうなるんだろう?ということ。近い将来AI(人工知能)が人間がするほとんどのことを代わりにしてくれると言われていますよね。危機感もあるけれど、逆に人間には今までよりも時間ができると思うんです。例えばアートを楽しむ時間であったり、エンターテイメントを楽しむ時間であったり。この感覚(アートセンス)はAIにはないと思うんです。またそれらに紐づく心の豊かさ(ハートセンス)も。これらは机に向かって学ぶものではなく、子供たちそれぞれが感じる“直感的”なもの。そのセンスを磨くために僕たち親ができるのは、いろんな環境を与えてあげることだと考えたんです。カッコイイ!素敵!可愛い!きれい!etc.いろんな感覚が刺激になって子供たちが持つセンスの枠を広げていけたら…。新しいものに触れるたびに自分の中の枠がどんどん大きくなり世界が広がる。その延長線上に自分にしか作れない自分自身の人生が作られると考えています。

小橋賢児さんも2歳の息子さんを持つパパ。子供の未来を今まで以上に考えるようになったと言います。

世界中のキッズパークやエンターテイメントを見てきて足りないと感じたものをプラスし唯一無二の7つの宇宙が完成

コンセプトを決めると同時に僕は息子の協力を仰ぎながら、子供目線に立って研究と分析を進めました。準備期間は1年ほどだったのですが、その間世界中のキッズパークや施設を巡り子供たちがどんなものに反応し、集中し、ワクワクできるのかを観察。すると2つのポイントが見えてきたんです。

①整いすぎている環境だと子供は逆に混乱する!?
その施設も感覚の一つだと思うので、否定するわけではないのですが、親から見たら全部木でできていて環境にも子供にも良さそうと思えたとあるプレイスペース。子供は逆に整いすぎていて刺激がないと感じることが分かったんです。色の濃淡や奥行きなど、その絶妙なバランスが必要なんだなと気づきました。Puchu!では安全基準はもちろんクリアしながらも、視覚、聴覚、触覚を刺戟する色使い、仕掛けにこだわりました。

②アナログな遊びにこそ子供はワクワクする!
今って凝った映像を取り入れた遊び場も多分にあるのですが、未就学児だと情報量が多すぎて怖いと感じて泣き出してしまったり、すごい凝ってるのに認識できず見向きもしなかったりすることが分かりました。逆に滑り台であったり、ちょっと隠れられる場所であったり昔からある普遍的なものに興味が行くということでPuchu!の遊具はアナログなものをベースに新しいアート感覚を加えてオリジナルで作っています。

例えばこの滑り台。昔からある滑り台をベースにしながらもグラフィックの映像で変化を出し子供たちの視覚と聴覚を刺激。

Puchu!に来たらそこは宇宙!
壁、天井の概念を取り払うべく、こだわった照明・音・壁

遊具ももちろん、すべてこだわって一つ一つ作り上げてきましたが、Puchu!の世界観を統一するためにこだわったのが照明、音、壁です。子供たちにはPuchu!に入った瞬間からPuchu!という宇宙を五感をフルにして感じて欲しい。大人からしたら照明であり、バックミュージックであり、仕切りである壁だと思うんですが、子供たちにはそれらの概念はないんですよ。全部つながっていて自分が見てる世界そのものなんですよね。その感覚を潰したくないから30分に一回あるダンスタイム時には照明がガラリと変わり、7つの宇宙がすべてつながるイメージに。子供たちはそこを自由に旅するプチュウ人になって欲しくて。音も壁も同じこと。ともに感じるという感覚を妨げないよう、壁紙にはところどころに流れ星がでデザインされていて宙の一部に。音もトランポリンエリア、ライフスターエリアとただ鳴るのではなく、自ら鳴らして音を作っていくイメージ。こうやって自分の世界がどんどん広がり新たな創造力は育まれていくと思っています。

【後半につづく:エンターテイメントは翻訳言語。子供たちのセンスを刺激するかけ橋になれることが大人の使命】


Profile
小橋賢児さん
LeaR株式会社代表
クリエイティブディレクター

日本の伝統的技術花火をエンターテイメントに昇華させた「STAR ISLAND」の仕掛け人であり総合プロデューサーを務める。「STAR ISLAND」はシンガポールでは新年カウントダウン、サウジアラビアでは建国記念日に開催するなど世界規模のイベントとなった。
過去にはダンスミュージック・フェス「ULTRA JAPAN」のクリエイティブディレクターを務め、現在は都市開発の企画運営にも携わるなど、年々クリエイティブの幅を広げている。